みなさん、こんにちは!
メタップスグループのBUZZCASTという動画に特化した会社で、プロダクトマネージャーをしている留田と申します。
■「BUZZCAST(バズキャスト)」とは?!
「BUZZCAST」では、今まで効果の可視化が難しいと言われていた「ゲーム実況動画」に特化して、1動画、1再生の価値を可視化するサービスです。また、実況動画の効果を可視化する事で、インフルエンサーの価値を測定する事が可能となりました。
※BUZZCASTについて詳細が知りたい方はこちらをご覧ください。
今回は、
『TOPセールス上位アプリが、どういったゲーム実況施策を導入しているか』について調査してみました。
1、ゆるドラシル
こちらのグラフは、YouTubeでの日別再生数推移と、Twitterでのツイート数を合わせたものです。
※以下、Twitterでのツイート数をWebでの認知度と定義しています。
ご覧のようにYouTube上で、複数のゲーム実況者による動画を配信した2月10日付近に、YouTubeでの日別再生数推移と、Twitterでのツイート数のどちらの数値も上昇していることがわかります。
Webでの認知度でいうと、CMを行っていた時期よりも、ゲーム実況施策を行っていた時期の方が高くなっています。
Twitterのようなメディアにいるユーザーを捕まえるには、TVCMよりもWebでの認知施策が向いていると言えるかもしれません。
2、逆転オセロニア
逆転オセロニアでは、リリースして一呼吸おいたタイミングで、
あのヒカキンさんに実況動画を配信してもらう施策をうっています。
グラフを見てみると、一気にYouTube上の再生数が伸びていることが分かります。
また、ヒカキンさんの実の兄であるSEIKIN(セイキン)さんとの、兄弟対決という企画としても面白い内容だったこともあり、この動画だけで133万回も再生されていました。
しかし面白いことに、先ほどのゆるドラシルとは異なり、再生数の割にWebでの認知は伸びていません。
ヒカキンさんほどの大型ゲーム実況者だと、マス寄りのファンが多くWebの認知は上がらないのかもしれません。
また、その後は大きなゲーム実況動画を配信していないにも関わらず、1万を超える安定した再生数が続いています。
逆転オセロニアに関する動画数の推移を調べてみたところ、ヒカキンさんの実況動画が公開されたあたりから、動画数が増えている一気に増えているようにも見えます。
ヒカキンさんが動画を配信したことで、他のゲーム実況者も続いて動画を配信するといった副次的な効果があったのかもしれません。
3、グリムノーツ
グリムノーツでは、複数回に渡ってゲーム実況施策を行っていました。
期間を見てみると、毎週1本ずつといった形で実況者さんに動画を配信してもらっているようです。
非常に動画映えするゲームアプリなので、凝った企画よりはゲーム性が理解しやすいチュートリアル動画が多い印象です。
イベントが始まったタイミングで「ガチャを回して出たキャラクターでボスを倒す」といった企画もあり、新規ダウンロードだけでなくユーザーのリテンション効果も期待できそうです。
更に特徴的なのは、ゲーム性を活かした企画となっている点です。
マルチプレイで不特定多数と遊べるゲーム性ですが、部屋のIDを生放送中に公開して、「ゲーム一緒に遊ぼう」と実況者のファンを巻き込んでいます。
ファン巻き込み力の高い実況者を活用する事で、動画再生による認知向上だけではなく実DLに繋げ、
また定期的にマルチプレイを一緒に遊べる事を訴求する事で動画を配信していない期間のリテンションにも繋げる事が出来るかもしれません。
グリムノーツについては昨日下記のような情報が出ていました。
【グリムノーツ、人気は10代にまで波及】
http://lab.appa.pe/2016-04/grimm-notes-201604.html
※出展:AppApe
リリース直後は20代のユーザー比率が高かったようですが、
直近だと10代比率が大きく伸びているようです。
ゲーム実況者のファンを取り込んでいるので、10代ユーザーが多い可能性もあるかと考えられます。
4、セブンナイツ
セブンナイツでもグリムノーツと同様、複数回に渡ってゲーム実況施策を行っており、こちらもガチャでの訴求が多い印象です。
しかし、これまでのゲームアプリがゲーム実況者として有名になった方々を起用する傾向にあったのに対し、
セブンナイツでは、お笑い芸人のゴージャスさん、AppBankの看板娘であるマミルトンさんなど、
キャラの立つゲーム実況者を複数回に渡って起用しています。そのおかげもあって、10万回再生を超えるような日が多いのが特徴的です。
5、サマナーズウォー
サマナーズウォーは2014年6月にリリースしたタイトルとあって、基盤となる動画数、動画再生数ともに非常に高いです。
ゲーム実況施策を調査したところ、3月から複数のゲーム実況者に隔週ペースで動画を配信してもらっているようです。
再生数の平均値を調べたところ、施策前の平均が約3万再生/日なのに比べ、施策後は5万再生/日に上昇しています。
施策も複数回行っていることから、リリースからしばらく経ったゲームアプリでも一定以上の効果が見込めそうです。
■まとめ
今回の調査をまとめると下記のことが言えるかと思います。
・ゲーム実況施策では、新規DL目的だけでなく、リテンションを狙った施策としても価値があるのかもしれない。
・大型の実況者をアサインしてもWeb上の認知効果が再生数と比例するとは限らない。
・ゲーム性に合わせて企画の内容を吟味する必要がある。
また、本日はご紹介できなかった
「どういった種類の動画がどの程度CPI、ROAS、定着率に影響しているか」
「どういった種類のゲームアプリなら、このようなゲーム実況者を起用すると効果が良い」
などといった分析も弊社では毎日行っていますので、反響があれば次の機会にご紹介させていただければと思います。
また、こちらのブログをみて、自社アプリの再生数推移を知りたい、競合タイトルと比較してみたい、という方も、お気軽にご連絡ください!お問い合わせはこちらまで!
video@buzzcast.bz
留田紫雲