明けましておめでとうございます。BUZZCASTの岡村です。
2019年初めの記事を担当させていただきます。
今回はチャンネル登録者数ランキングTOP100から見えるYouTube市場について調査してみました。
■チャンネル登録者数ランキングTOP100
まず初めに、YouTubeランキングを元に、チャンネル登録者数順に、ランキングTOP100を作ってみました。そしてどんなチャンネルかイメージしやすいように、チャンネルの「企画ジャンル」という項目を追加し、通常どんな企画を実施しているのかを整理してみました。
以下では、TOP10のチャンネルを抜粋して掲載しています。
※過去90日間動画投稿なし、または停止、削除されたチャンネルは除く。
※2018年12月時点、YouTubeランキングから引用
調べてみてびっくりしたのは、国内YouTuberTOP100にランクインしているチャンネルは、全チャンネル登録者数が100万人を超えているという点でした。言い方を変えるとチャンネル登録者数100万人ではTOP100に入ることが出来ないという、非常に厳しい市場になっているということがわかります。特に100位付近では週単位でランキングが変動しており、来年には全く違ったチャンネルがランクインしているかもしれません。
次に、人気チャンネルはどのような動画ジャンルが多いのか、動画のジャンルに分けて、チャンネル数を集計してみました。
■企画ジャンル別チャンネル数比較
※2018年12月時点、BUZZCAST調べ
「はじめしゃちょー」さんや「Fischer’s」さんが日頃行なっているような、「チャレンジ系」のチャンネルが多い傾向にあることがわかります。
「チャレンジ系」のチャンネルというのは、主に「〇〇してみた!」や「〇〇をやってみた!」などというタイトルの動画が多く、動画のオチ、結末が気になって思わず再生してしまうような内容になっています。
■Fischer’sさん
続いて、「キッズチャンネル」、「Vlog」、「ゲーム実況」が続きます。
「キッズチャンネル」はその名の通り、キッズYouTuberが玩具などを紹介するような内容になっていて、子供は同じ動画を繰り返しみたりするので、非常に再生数も伸びやすい傾向があります。
■かんあきチャンネルさん
「Vlog」というのは、「Video」と「Blog」を掛け合わせた造語で、ブログの動画版と捉えていただければ良いのですが、身の回りで起きたことや旅行中、生活風景など様々なものを、あまり編集を加えず撮影したものを投稿したものになります。「Vlog」をメインにしているYouTuberもいますが、人気YouTuberが日常を見てもらうためのサブチャンネルとして挙げているケースも多いです。
■ジョーブログさん
「ゲーム実況」はヒカキンさんのゲームチャンネル、「Hikakin Games」が最大手ですが、他にも「兄者弟者」さんや、「ポッキー」さんなどがランクインしています。ランキングには登場していない中堅層が多く、カテゴリ自体はかなりの大きさを誇ります。
「兄者弟者」さんはFPSを中心に、「ポッキー」さんはホラー系ゲームを中心に実況しており、同じゲーム実況といってもどのようなジャンル、スタイルで実況しているかは実況者によって異なります。
■兄者弟者さん
■ポッキーさん
一方、最近よく耳にするようになったVTuberですが、ランクインしたのはキズナアイさんの「A.I.Channel」、「A.I.Games」の2チャンネルだけでした。VTuberはすでに約6000体いると言われていますが、来年以降このランキングの中に何人食い込んでくるか注目ですね!
次は、再生数という軸で比較してみましょう。
■チャンネルジャンル分けから見える考察
※2018年12月時点、BUZZCAST調べ
このグラフは、企画ジャンル毎の1動画当たりの平均再生回数を比較したものです。
「音楽系」が飛びぬけていますが、これは「米津玄師」さんや「まふまふ」さんなどといった人気ミュージシャンの楽曲MV、歌ってみた動画による再生回数の増加と考えられます。MVは何度も聞いたり見たりする人が多く、登録者数や視聴者数が多くなくても動画の再生回数は伸びる傾向にあります。
次に「チャレンジ系」、「Vlog系」、「ゲーム実況」、「レビュー系」と続き、ほぼ同程度でした。
ただ、先ほどのチャンネル数比較では「チャレンジ系」が多かった為、YouTube上での再生総数で考えると「チャレンジ系」が大きなボリュームを占めていることが分かります。
再生総数をジャンル別に比較すると、このようなものになります。
このグラフは各企画ジャンルごとの90日間のチャンネル内動画総再生回数を比較したものになります。
「チャレンジ系」が圧倒的ボリュームを誇っていることが分かりますね!
割合を分かり易くするため円グラフに変換するとこのようになります。
このグラフを見ればわかりやすいと思いますが、YouTube市場の約半数をチャレンジ系が占めていることになります。
確かに、人気YouTuberといえばチャレンジ系のイメージではありましたが、ここまではっきりと差がつくとは少し意外でした。
これはあくまでもTOP100内の話ですが、YouTube全体で見ても同じような傾向になるのかもしれません。
■まとめ
今回はチャンネル登録者数ランキングTOP100から見えるYouTube市場ということで調査してみました。
YouTube全体がこうなっているとは一概にはいえませんが、YouTube市場を考えるときに参考になる点は多かったのではないでしょうか。
今年で平成が終わり、新しい時代がやってきます。
YouTubeでも「チャレンジ系」の時代を変える企画ジャンルにどのジャンルが成長していくのか、はたまた全く新しいキラーコンテンツが発掘されるのか、今後もYouTube市場を調査し続けていこうと思います!
※参考:チャンネル登録者数トップ100完全版
※過去90日間動画投稿なし、または停止、削除されたチャンネルは除く。
※2018年12月時点、YouTubeランキングから引用