みなさん、こんにちは。BUZZCAST三ツ橋です。
2018年は荒野行動を台頭に多くの海外アプリが日本に進出し、成功をおさめた一方、日本企業の海外展開、所謂アウトバウンド出稿(特に台湾)も増えた一年でした。
「台北国際ゲームショウ 2019」が明日から開催という事もありますので、今回は台湾のスマートフォンゲーム市場について簡単にご説明させていただこうと思います。
※私も本日から台北へ向かうので、ご都合よろしければ是非現地でご挨拶させていただけますと幸いです!
■台湾ゲーム市場について
まず初めに、台湾のスマートフォンアプリゲームの市場規模に関して調べてみました。
※参考URL:https://cdn2.hubspot.net/hubfs/700740/Reports/Newzoo_2018_Global_Games_Market_Report_Light.pdf
中国、日本、アメリカ、韓国の市場規模が大きいのは大方予想できるのですが、人口が2,500万人に満たない台湾が全世界で15位、アジアでは韓国に次いで4位となっています。
日本のオンライン人口の8%にも満たない台湾がどうしてアジア圏で頭角を示しているのでしょうか。
オランダの大手調査会社、Newzooの調査によると台湾ではゲーマーが多く存在している事がわかっています。
1. 日本オンライン人口の26%がゲーム実況動画を見ている一方で、台湾ではオンライン人口の半分以上(54%)が一カ月に一回ゲーム実況動画を視聴
2. 日本オンライン人口の35%が一カ月に一回以上モバイルゲームをプレイしている一方で、台湾ではオンライン人口の65%が一カ月に一回以上モバイルゲームをプレイ

参考URL:https://newzoo.com/insights/infographics/taiwan-games-market-2018/
上記調査データから台湾ではゲーム実況を見る文化が根付いており、ゲーマーの比率が日本や韓国と比べても非常に高いため、アジアの中でもゲーム市場規模が比較的に大きい形となっている事がわかります。
■台湾ゲームアプリ市場のトレンドについて
さて、その台湾ではどのようなゲームがトレンドとなっているか2018年12月末のランキングを見ながら振り返っていきましょう。
2018年12月31日のiOS売上ランキング:

日本でも最近よく聞く「伝説対決(3位)」や「黒い砂漠(9位)」、「王に俺はなる(4位)」等がランクインしています。
トレンドのゲームジャンルがわかりやすいように、ジャンル別の割合をグラフにしてみました。
■ゲームジャンル別割合比較:
台湾では元々PCゲームが主流であったことも一つの要因かもしれませんが、「天堂M」や「伝説対決」等を筆頭にMMORPGやRTSのサブジャンル、MOBAがトレンドとなっており、多くの台湾ゲーマーが操作性・戦略性が高いジャンルのゲームを好んでいるようです。
一方で「モンスターストライク(怪物彈珠)」が11位、「ドラガリアロスト」が5位にランクインしており、日本のキャラクターデザイン、世界観を踏襲したゲームも根強い人気があるようです。
さらに面白いのが、2018年12月末の売上ランキングで1位になっている「風の王国(風之國度)」という台湾のゲーム会社がリリースしているタイトルに関しては、台湾のゲームにも関わらず、「日本スタイル」ということを強く訴求していました。
※風の王国LP-日本スタイルの癒しMMORPG(日系療癒MMORPG)と書かれています
今度は、配信会社の国籍で比較してみましょう。
■配信会社国籍割合比較:
ゲーム会社の国別で見ると、割合としては圧倒的に台湾本土のゲーム会社が多かったです。ついで日本、中国、韓国が同じくらいのシェア率になっているようです。
ただ、既出の売上ランキング表からわかる通り、売上ランキングの上位タイトルは、ほぼ中国・台湾の会社で占めており、日本のタイトルは残念ながら上位に2つしかランクインしていませんでした。
■台湾動画市場のトレンドについて
日本でも若者のテレビ離れはよく言われていますが、台湾でもテレビからYouTubeに移行している傾向は強いようです。
Google台湾が調査し、発表した情報によるとYouTubeが如何に台湾ユーザーの生活に浸透している事がわかります:
1. オンライン人口の約6割が動画を見るときYouTubeをチョイスしており、YouTube上で動画を見る事がテレビを見る事の代わりになってきていると認識している。

2. オンライン人口の約7割が毎日YouTube動画を見ており、平均視聴時間は1人あたり2.5時間、動画視聴に費やしている。

1※参考URL:http://ec.ltn.com.tw/article/breakingnews/2551405
2※参考URL:https://www.thinkwithgoogle.com/intl/en-apac/ad-channel/video/youtube-taiwan-top-destination-for-video-content/
上記情報からわかる通り、台湾ではYouTubeを見るという事が習慣化されており、アクティブ数が非常に高い事がわかります。
台湾出稿の際、SNS・ADNW・TVCM・交通広告のみしか実施していないとクライアント様からよく聞くのですが、今後はYouTubeプラットフォームでも集客をする事を検討していいかもしれません。
■YouTuberについて
YouTubeアプリが台湾市場に浸透していくにつれ、インフルエンサーも速いスピードで成長しています。Google Taiwanの情報によると2017年、10万登録を突破していたYouTubeチャンネルは200程度だったが、今では380以上となっている事がわかっています(YoYの成長率:90%)。
ゲーム実況者の数も年々増えており100万登録を超えるチャンネルも増えてきました。
弊社の独自調査になりますが、簡単にどのようなゲーム実況者がいて、何のゲームを日々プレイするのか纏めましたので、下記ご確認ください。
■ゲーム実況者ランキング(登録者数順)
1~2年前はMinecraft、 PC・コンソールゲームの実況者が多い印象だったが、現在では「LoL」や「天堂M」、「神魔之塔」、「第五人格」、「伝説対決」、「黒い砂漠」等、ゲーム市場で流行っているゲームをプレイしている傾向があります。
モバイルゲーム人口が日に日に多くなってきているので、今後もゲーム実況者の規模が大きくなり、モバイルゲームを実況する割合が増えてくるのはないかと想定しています。
■まとめ
・台湾は日本と比べてゲーム実況動画視聴、モバイルゲームプレイの頻度が高い事からゲームへの関心が高い事がわかっている。
・台湾オンライン人口の7割以上が毎日平均2.5時間YouTube動画を視聴しており、動画視聴が習慣化されている。
・ゲーム実況者も早いスピードで成長しており、主にマインクラフト、コンソールゲーム、MOBA、MMORPG系のゲームを好んでプレイしている。
いかがでしたでしょうか。
BUZZCASTでは日本だけでなく、台湾でにゲーム実況動画施策を通して集客の支援させていただいているので、もし何かあればお気軽にお問合せいただけますと幸いです!