こんにちは!BUZZCASTの吉田です。
最近YouTubeでは、昔テレビでよく見た芸人さんや今をときめく売れっ子芸人さんなどがYouTubeを始めるケースが増えてきていますよね!
海外でも「Will Smith」や「James Corden」をはじめ、「Jimmy Fallo」などのコメディアンがYouTubeにチャンネルをもっており、YouTubeで情報を発信することがトレンドになっているようです。
今回は、そんな芸人さんのYouTubeチャンネルを紹介しながら、成功のヒントを探っていきたいと思います。
■お笑い芸人チャンネル登録者数ランキング
まずはYouTubeチャンネルを開設したお笑い芸人(以下芸人チャンネル)のチャンネル登録者ランキングを見てみましょう。
▼芸人チャンネルのチャンネル登録者数ランキングTOP20
※2019年6月14日現在、BUZZCAST調べ
多くの芸人チャンネルが存在していることが分かります。
TOP20全てのチャンネルが10万人以上の登録者を抱えており、芸人チャンネルの人気が伺えますね!
しかし、中には残念ながら更新が途絶えているチャンネルも存在しているようです。
そのため更新が続いているチャンネル(過去90日間で30本以上の投稿があるチャンネルと定義)に限定し、さらにアクティブ視聴者が多い順番になるように、平均再生数ランキングを作ってみました。
▼芸人チャンネル平均再生数ランキング(過去90日間に30本以上投稿)
※2019年6月14日現在、BUZZCAST調べ
チャンネル登録者数と再生数は必ずしも比例しない、ということが分かりますね。
平均再生数2位の「中田敦彦」さんや、3位の「ジャルジャル」さんなどは、登録者数で見るともっと下の方のランクになりますが、再生数は多いので、かなりアクティブな視聴者が多い、と言うことが分かります。
それではTOP5にランクインしているチャンネルに関して、登録者数の伸び、再生数の伸びという軸で比較してみましょう。
■お笑い芸人チャンネルTOP5の相対比較
まずは、TOP5チャンネルの月別の登録者数の推移を見てみましょう。
▼過去1年間における登録者数の推移
※2019年6月14日現在、BUZZCAST調べ
結果を見ると「カジサックチャンネル」と、「中田敦彦のYouTube大学」の成長スピードの凄まじさが一目で分かります。
対して「鈴川絢子/Suzukawa Ayako」、「はいじぃ迷作劇場」緩やかな成長をずっと続けています。
最近は「中田敦彦のYouTube大学」程ではないですが、「ジャルジャル公式チャンネル」も5月に急成長を遂げていることが分かりますね。
それでは次に、月別の1動画あたり平均再生数の推移を見てみましょう。
▼過去半年間における1動画あたり平均再生数推移
※2019年6月14日現在、BUZZCAST調べ
再生回数では、5チャンネル中3チャンネルが減少傾向にあることが分かります。
特に「鈴川絢子/Suzukawa Ayako」は、登録者は多いものの再生数自体は伸び悩んでいるようです。
この中で目立つのはやはり、「中田敦彦のYouTube大学」と「ジャルジャル公式チャンネル」の再生数の成長です。
では結果はどのようにして表れたものなのか、各チャンネル別で簡単に分析してみました。
■チャンネル紹介・比較
1.カジサックチャンネル
登録者数 911,118人
2018年10月1日初投稿
5月の平均再生回数 372,914回(やや減少傾向)
ご存知キングコングの「梶原雄太」さんのチャンネルです。
登録者100万人を超えなければ芸人を引退すると宣言し、昨年10月よりYouTube活動を開始したのは記憶に新しいのではないでしょうか。
登録者の伸び方はかなり急激です。
人気が続く理由としては、YouTuberとしての編集、企画トレンドをしっかり取り入れている点が挙げられます。
食べ物系やファミリー、コラボなど、YouTubeでトレンドとなっている企画をちゃんと踏襲していたり、テンポの良いカットなど編集方法をしっかり踏襲していることで、YouTuberとしての動画クオリティをアウトプットしています。
持ち前のトーク力はさることながら、毎日投稿という更新頻度の多さもあり、芸人としてだけではなく、YouTuberとして新しい視聴者、ファンを獲得していることが出来ていると言えるのではないでしょうか。
2.中田敦彦のYouTube大学
チャンネル登録者数 398,591人
2019年4月19日初投稿
5月の平均再生回数 324,348回(急上昇)
オリエンタルラジオの「中田敦彦」さん。「武勇伝」というネタで若手ながらブレイクし、人気となりました。
中田さんはテレビ朝日「しくじり先生」や「アメトーク」でもそのプレゼンテーション力が光っていましたが、そのプレゼン力を生かして、YouTubeチャンネルでは歴史上の偉人や今をときめく起業家の生い立ちなどを紹介しています。
楽しめながら、しかも自分の勉強にもなるというまさに一石二鳥のコンテンツとなっています。
先ほどのグラフにもありますが、異常な程の登録者数、再生数の伸び方です。
チャンネル開設2ヶ月目で、芸人チャンネルの中では平均再生数2位という成長ぶり。
コンテンツフォーマットはYouTubeならではの企画・編集方法ではなく、板書をベースにノーカットでプレゼンする形式で、しくじり先生と同じようなフォーマットです。
テレビでの鉄板フォーマットをほぼそのまま踏襲しているため、ユーザー体験としてはかなりテレビ的な印象なのが特徴的です。
3.ジャルジャル公式チャンネル
チャンネル登録者数 385,084人
2014年10月31日初投稿
5月の平均再生回数 315,412回(急上昇)
3位は「ジャルジャル」さんの公式チャンネルです。
「ジャルジャル」さんは「爆笑レッドシアター」や「めちゃ×2イケてるッ!」にて人気が爆発したコント芸人さんです。
コンテンツはほぼコント動画になっています。
注目すべきは更新頻度の多さで、過去90日間で132動画と、1日1本以上のペースで更新しています。
毎日配信出来るだけでかなりすごいことですが、そのほぼ全てをコントにしている=毎日のようにコントを量産している、という点が脱帽ものです。
もしかすると、このチャンネルそのものを伸ばすだけでなく、視聴者の反応の良いコントはどれなのか、視聴者のリアクションを参考にPDCAを回しながら、ウケるネタのフィルタリング装置としてYouTubeを活用しているのかもしれません。
4.はいじぃ迷作劇場
チャンネル登録者数 639,243人
2013年7月8日初投稿
5月平均再生回数 226.440回(徐々に減少傾向)
ピン芸人の「配島朋岳」さん。
本名の他、「はいじまともたけ」「はいじぃ」としてテレビ出演されたこともありますが、他の芸人と比べると、知名度はあまり高くない印象があります。
内容はグルメのレポート系、いわゆる「食レポ動画」がメインです。
現在の登録者の伸び方はかなりなだらかで、じわじわと成長を続けています。
「はいじぃ」さんも更新頻度が高く、ほぼ毎日投稿されています。
グルメ系は割とYouTubeではよくある鉄板コンテンツではあるものの、その多くが「特大」や「激辛」など見た目のインパクトを追求しているものが多く、「はいじぃ」さんはそういったインパクト重視というよりは、独特のテンポでゆるく食レポをするようなコンテンツがほとんどです。
また、取り上げる飲食店はチェーン店だったり、商品紹介ではコンビニ商品のレビューを行うことが多く、視聴者でも気軽にいけるお店、簡単に手に入れることができる商品の紹介ばかりです。
誰もがすぐに真似できるものを紹介することで、視聴者を「自分ゴト化」することができ、それが親近感や共感を生むのかもしれません。
5.鈴川絢子/Suzukawa Ayako
チャンネル登録者数 674,078人
2013年8月1日初投稿
5月の平均再生回数 77,182回(徐々に減少傾向)
鉄道大好き芸人の「鈴川絢子」さん。テレビでの活動は他の芸人と比べると少ないかもしれません。
かつては鉄道大好きという趣味を生かして、鉄道ネタやプラレールネタを中心にコンテンツを展開しておりましたが、お子さんが生まれてからは鉄道ネタ、プラレールを中心としたファミリーチャンネル、とうような位置付けに変化してきました。
登録者自体は成長していますが、再生数は直近はやや減少傾向にあるようです。
実は「鈴川絢子」さんチャンネルでは2月の終わりから動画のコメント欄を閉鎖しており、以降4カ月間で明らかに再生数が減少していますので、多かれ少なかれ相関関係はありそうですね。
荒らし対策とのことだったので、仕方ない部分はあるのかもしれませんが、視聴者とのコミュニケーションの場となるコメント欄の重要性が伺えます。
■まとめ
ここまでいくつかの芸人チャンネルを紹介させていただきましたが、「はいじぃ」さんや「鈴川」さんの例を見ると、テレビ上での知名度とYouTube上での人気は必ずしも一致しないことが分かりました。
必ずしもこれを満たせば人気が出るとは言い切れませんが、上記のような人気チャンネルから学べる、「人気チャンネルになるための秘訣」として言えることは下記のようなことになるのではないでしょうか。
・毎日投稿を始めとした更新頻度の高さ
・YouTubeでトレンドになっている企画や編集技術をいち早く踏襲すること
・とはいえ、あくまで自分の詳しいこと、得意なジャンルを最大限生かしたコンテンツ作り
・商品紹介では、「自分ゴト化」しやすい身近な商品を中心に展開
最近が芸人だけでなく、多くのタレントやアイドルがYouTubeに参入してきています。
今後はより異業種からの参入が予想されるため、さらに激化した戦いが繰り広げられそうですね。