こんにちは!BUZZCASTの渡邊です!
皆さんは、「e-sports」(以下eスポーツ)という競技をご存じでしょうか。最近よく広告やメディアで目にする機会も多いので、聞いたことがあるという人は多いのではないでしょうか。
YouTube上でも、「プロゲーマーが教えてみた」「ゲームプレイ中の手元公開」「キル集」など、eスポーツチームに所属している選手が投稿しているゲーム実況動画が伸びているケースもよく見かけます。
そこで今回は、そんなeスポーツで活躍しているプロのeスポーツ選手で、YouTubeチャンネルを開設している選手にフォーカスして、調査してみました!
(※eスポーツの定義が難しいので、今回はeスポーツチームに所属している人のみ調査対象とします。)
■eスポーツとは?
エレクトロニック・スポーツ(英:electronic sports)は、コンピュータゲーム(ビデオゲーム)をスポーツ・競技として捉える際の名称である。
「eSports」、「e-Sports」、「eスポーツ」、「イースポーツ」、「電子競技(でんしきょうぎ)」、「電競(でんきょう)」等と省略した形で主に使われる。
※参照:ウィキペディア
eスポーツと言ってもジャンルは色々と別れており、主に「FPS」、「RTS」、「MOBA」、「トレーディングカードゲーム」、「格闘ゲーム」、「パズルゲーム」、「スポーツゲーム」、「レースゲーム」などの種目があります。
注目すべきは競技人口で、eスポーツの世界の競技人口はなんと1億人以上もいるそうです!日本はその中でもまだかなり少ない方なので、今後どんどん競技人口が増えてくると想定されます。
日本から世界に活躍するプロチームやプロゲーマーが増えていくことに期待したいですね!
■主要eスポーツチーム
まず、調査対象とするeスポーツチームを特定するために、参考として「【日本】eスポーツのプロチーム一覧」「【国内】eスポーツのプロチームBEAST MODE」の2つの記事から著名な10チームをピックアップしてみました!
▼主要なeスポーツチームのご紹介
チームロゴ | チーム名 | ゲーム部門 | チーム紹介 | 表中略名 |
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SCARZ | Fortnite | SCARZは幅広く活動しており、2018年3月にFortnite部門設立 | SZ |
CrazyRaccoon | Fortnite | 2018年4月に発足し、『ゲーマーをかっこよく魅せる』というテーマを掲げているチーム | CR | |
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父ノ背中 | FPS全般 | レインボーシックスシージをメインに活動している国内トップクラスチーム | 父 |
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GGBoyz | スプラトゥーン | 最強プレイヤーが集まり、世界大会で2連覇しているプロゲーミングチーム | GG |
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Rush Gaminng | COD | CODのプロゲーミングチームで、大会優勝実績もある | RG |
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Libalent Calamari | スプラトゥーン | Libelentのスプラトゥーン部門。お笑いコンビ裏切りマンキーコングの1人が所属しているチーム | LC |
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CYCLOPS | 格闘・COD | FPSや格闘ゲームを主に活躍しており、女性プロゲーマーも所属。 | CYC |
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SunSister | スマブラ | 2018年7月にスマブラ部門設立 日本ランク5位、世界ランク26位の選手が所属しているチーム | SS |
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Kacho-Fugetsu | スプラトゥーン | SHINOBISM Gamingのスプラトゥーン部門。小学生も所属している、女性のみで構成されているチーム。 | KF |
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DetonatioN FocusMe | LOL | DetonatioN Gamingのlol部門。世界大会出場経験ありの国内トップクラスのチーム | DFM |
どのチームも実績があり、eスポーツ界隈に詳しい人なら一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?
そして、上記10チームに所属しているeスポーツ選手は62人おり、その中でもYouTubeで動画投稿している方は、57名でした!
ほとんどの選手がYouTubeでも動画投稿していることがわかりました。
それでは、次にYouTubeチャンネルを開設している人で登録者数、再生数、成長率のランキングにしたものを見ていきましょう!
■eスポーツ選手のチャンネル登録者数ランキングTOP50
先ほど挙げた10チームの中で、YouTubeチャンネル登録者数TOP10をランキングにしてみました。
▼eスポーツ選手のYouTubeチャンネル登録者数ランキングTOP10
順位 | チャンネル名(チーム名) | 登録者数 |
1 | けんき(父) | 280,101 |
2 | うゅりる(CR) | 252,165 |
3 | リズアート(CR) | 235,326 |
4 | だるまいずごっど(CR) | 201,168 |
5 | Apple(父) | 194,704 |
6 | あどみん(父) | 124,751 |
7 | あびつん(父) | 121,111 |
8 | たいじ(GG) | 109,197 |
9 | とっぴー(CR) | 109,024 |
10 | 2438学園(LC) | 95,114 |
※BUZZCAST調べ(2019年8月21日時点)、完全版はページ下部に記載
上位は、「CrazyRaccoon」と「父ノ背中」に所属する選手が占める結果となり、2組とも大変人気があるプロチームであることがわかりました!
上位4名は登録者数20万人を超えており、eスポーツは日本でも徐々に認知されてきているので、これからもっと増えていくと考えられます。
その中でも、父ノ背中と「CrazyRaccoon」のトップ2人について触れていきたいと思います!
【チャンネル登録者数1位】 「けんき」さん(父ノ背中)
「けんき」さんは父ノ背中のサブリーダーでもあります。
レインボーシックスシージの解説動画やチーターを成敗する動画が人気であり、「父ノ背中」のメンバーとのプレイ動画も高頻度で投稿されています。
※チーター…製作者の意図しない不正行為を行っているプレイヤー
レインボーシックスシージをプレイしていて、YouTubeを見ている人ならけんきさんを知らない人はいないのでは…というくらいレインボーシックスシージでは有名なYouTuberです!
■けんき
【チャンネル登録者数2位】 「うゅりる」さん(CrazyRaccoon)
「うゅりる」さんは、1年前チャンネル登録者数約6万人と、1年で約17万人近く増加しています!
Fortniteプレイ中の手元公開動画や、プレイ講座の動画が人気であり、FortniteのPS4版でソロのキル集と勝率が世界1になった実績があるそうです!腕前は世界レベルですね…!!
■うゅりる
■eスポーツ選手の平均再生数ランキングTOP10
次に、対象チャンネルの過去90日間の1動画あたりの平均再生数TOP10をランキングにしてみました。
▼eスポーツ選手のYouTubeチャンネルの平均再生数ランキングTOP10(過去90日間)
順位 | チャンネル名 | 平均動画再生数(過去90日間) | 動画本数(過去90日間) |
1 | だるまいずごっど(CR) | 245,675 | 85 |
2 | リズアート(CR) | 125,317 | 19 |
3 | けんき(父) | 104,401 | 43 |
4 | うゅりる(CR) | 99,280 | 93 |
5 | たいじ(GG) | 65,126 | 75 |
6 | バニラ(CR) | 61,265 | 21 |
7 | あびつん(父) | 57,528 | 77 |
8 | ぴょん(GG) | 39,852 | 42 |
9 | えとな(GG) | 37,745 | 53 |
10 | てるさん(父) | 36,878 | 33 |
※BUZZCAST調べ(2019年8月21日時点)
チャンネル登録者数ランキングに引き続き、「CrazyRaccoon」と「父ノ背中」所属選手が上位にランクイン。
更に、「GGBoyz」の3名がTOP10入りしており、スプラトゥーンの実況動画がチャンネル登録とは関係なしに沢山の人に視聴されているかわかりますね。
【平均再生数1位】 「だるまいずごっど」さん(CrazyRaccoon)
1人だけ、平均再生回数が20万回以上と、ずば抜けて再生されています!
2018年の10月にYouTube活動を開始しており、始めて1年も経っていないのに登録者数と再生数共にすごいスピードで伸びています。
トーク力もあり面白いのですが、Fortniteのスクワッドキル数アジア記録保持者であったり、Fortnite内のオンライン大会スキャリワグカップではデュオでアジア大会の予選、本戦共に1位を取っているほどの実力者です。
■だるまいずごっど
■eスポーツ選手のYouTubeチャンネル成長率ランキング
最後に、過去90日間でどれくらいチャンネルが成長しているか、今伸び盛りのチャンネルを見るために、チャンネル登録者数の成長率TOP10をランキングにしてみました。
▼eスポーツ選手のYouTubeチャンネル成長率ランキングTOP10(過去90日間)
順位 |
チャンネル名 | チャンネル成長率(過去90日間) |
1 | たかむら(CR) | 933% |
2 | ゆせあ(CR) | 146% |
3 | だるまいずごっど(CR) | 69% |
4 | あべるんぜっと(CYC) | 65% |
5 | ハル(KF) | 53% |
6 | VEBRA(RG) | 36% |
7 | フランシスコ(CR) | 35% |
8 | べる(CR) | 35% |
9 | バニラ(CR) | 28% |
10 | ぴょん(LC) | 28% |
※BUZZCAST調べ(2019年8月21日時点)
成長率ランキングでも上位3名は「CrazyRaccoon」が占める結果となりました!本当にすごい人気ですね。。
5位には女性のプロゲーマーである「ハル」さんがランクインし、まだ人数は少なく珍しいですが、女性のプロゲーマーもこれからもっと増えていくのではないでしょうか!
成長率では、その中でも成長率がずば抜けて高い1位と2位について触れていきたいと思います!
【成長率1位】 「たかむら」さん(CrazyRaccoon)
堂々1位の「たかむら」さんが、「CrazyRaccoon」に加入する前後1か月のチャンネル登録者数推移を見てきましょう!
※BUZZCAST調べ
6月7日にCrazyRaccoonへの加入報告動画を投稿し、急激にチャンネル登録者数が増加しているのがわかります。
なんと、1か月で約1.5万人もチャンネル登録者数が増加したようです!
【成長率2位】 「ゆせあ」さん(CrazyRaccoon)
1位のたかむらさんと同時期に「CrazyRaccoon」に加入した「ゆせあ」さんの前後1か月のチャンネル登録者数推移を見てきましょう!
※BUZZCAST調べ
「ゆせあ」さんも、加入報告動画から急激にチャンネル登録者数が増加しているのがわかりますね!
「ゆせあ」さんは、「CrazyRaccoon」に加入する前に「野良連合」という別のプロチームに所属しており、「たかむら」さんよりチャンネル登録者数が多いスタートでしたが、1か月で約1万人も増加したようです。
2名とも、チーム加入報告動画を投稿してから急激にチャンネル登録者数が増加しています。やはり人気チームに入る影響力はすごい…
チーム加入のきっかけもありますが、どもらもFortniteの実力があり、プレイで魅せてファンを増やしているようです!
「ゆせあ」さんも、「たかむら」さんだけではなく「CrazyRaccoon」全体がこれからもっと伸びていくと思うので、要チェックです!!
■たかむら
■eスポーツ選手チャンネルでのタイアップ動画
今回紹介したプロゲーマーも過去にいくつかタイアップ案件を受けているようですが、これからもっと市場拡大が期待されるeスポーツ界ではタイアップ案件がさらに増えてくると考えられます。
プロゲーマーにタイアップ案件をお願いする理由としては、以下のような目的が考えられます。
- プロゲーマーならではのプレイスキルを活かしたゲーム実況動画を視聴者に見せたい
- チームメンバー間で協力しながらゲームプレイをしてもらうことで、対象ゲームのマルチプレーの楽しさを視聴者に見せたい
- 視聴者がプロゲーマーと一緒にゲームをできるという特別感を体験してほしい
実際に今までプロゲーマーが受けてきたタイアップ案件にはどのような事例があるのでしょうか。いくつかピックアップしてご紹介させていただきます。
まず「父ノ背中」のメンバーが「ハイアンドファイア」をプレーしているタイアップ動画です。プロゲーマーによるゲームスキルの高さにより、ゲームの面白さが伝わるような動画になっています。
■父ノ背中×ハイアンドファイア
「父ノ背中」の所属メンバーで4v4をしているシーンでは、接戦の試合をしており、プレイしている8人個々のシューティングゲームのスキルが高いことが動画を見ると明らかです。
やはり上手い人達のゲームプレー動画を見ていると、やってみたくなるものですね…
次に、紹介するタイアップ動画も「父ノ背中」のメンバーが「荒野行動」をプレーする動画です。
こちらは、チームで協力するプレイの楽しさが伝わるような内容になっています。
普段からFPSで鍛えているチームプレーをタイアップ動画でも活かしており、普通のゲーム実況者よりも協力プレーや連携ができているように感じます。
■父ノ背中×荒野行動
どこに敵がいるとか、いろいろな情報を教え合って協力して敵を倒していて、なにより仲の良いメンバーでプレーしているので、楽しそうな雰囲気が伝わってきて自分もダウンロードしたくなります…w
最後に紹介するタイアップ動画は、「けんき」さんが視聴者参加型で「ロードモバイル」をプレーする動画です。
プロゲーマーと一緒にゲームをプレーできるという、ファンにとっては大変嬉しい企画になっているのではないでしょうか。
■けんき×ロードモバイル
一緒にプレーできていた視聴者のうれしそうなコメントもあり、やはり自分の好きなプロゲーマーと一緒にゲームをプレーできるということは、ファンにとっては最大のインセンティブになるんだなと感じました!
プロゲーマーだからこそ提供できる価値に着目し、動画企画を考えることがタイアップの成功の秘訣かもしれません。
■まとめ
繰り返しになりましすが、eスポーツ市場はグローバルで拡大しており、日本もこれから大きな市場になっていくことが予想されます。それに伴って、eスポーツプレイヤー、いわゆるプロゲーマーの注目度も日に日に上がっています。
また、eスポーツとYouTubeの相性は大変よく、すでに多くのプロゲーマーがYouTubeチャンネルを開設しています。
今後YouTube上でプロゲーマーとゲーム会社のタイアップ動画も増えてくることが想定されますが、どのような企画でプロゲーマーにタイアップ動画を作ってもらうと良いのか、今までのゲーム実況者、YouTuberプロモーションとはまた少し違った考え方が必要になると筆者は考えており、プロゲーマーならではの企画は今後重要になってくると考えています。
これからも弊社ではプロゲーマータイアップの事例も増やし、よりパフォーマンスをあげられるようなナレッジを蓄積していきたいと思います。
(参考)eスポーツ選手のYouTubeチャンネル登録者数ランキングTOP25
※2019年8月21日BUZZCAST調べ